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4年半を経て完成!共栄鋼材「森のなか幸せ工場」訪問レポート

Introduction はじめに

今年3月、ヒダクマの社員みんなで完成したばかりの共栄鋼材の新工場「森のなか幸せ工場」を訪れました。
当日は共栄鋼材の皆さんが温かく迎えてくれ、丁寧に工場内やお仕事について紹介いただきました。ヒダクマからは、いつもプロジェクトに関わらせてもらっている森をチーム(製作チーム)のメンバーだけでなく、FabCafe Hidaや総務を担当するメンバーも参加。明るくてオープンな工場を歩きながら、工場という概念が変わるような印象を持ったり、社員の皆さんの意見が取り入れられ、チームを大切にする共栄鋼材の皆さんの姿勢と空間に魅入られました。本記事では、その日の様子をフォトレポートでお届けします。

「森のなか幸せ工場」は、4年間にわたる共栄鋼材、パーシモンヒルズ・アーキテクツ、ヒダクマとのパートナーシップの積み重ねから誕生した場所です。これまで同チームで対話を重ね、共栄鋼材の社員一人ひとりの小さな声を拾い上げる仕組みを育てながら、「未来構想空間」「ハッピーエントランス」「ハッピーテラス」など、働く環境を更新するプロジェクトを推進してきました。「森のなか幸せ工場」はその集大成として、共栄鋼材の未来を育み、開いていく新しい工場として生まれました。工場をぐるりと囲む下屋空間はパーシモンヒルズ・アーキテクツが設計し、ヒダクマは、その空間に点在する家具や什器の設計・製作ディレクションを担当しました。

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Writing:堀之内 里奈(ヒダクマ) Editing:ヒダクマ編集部 

共栄鋼材の新工場「森のなか幸せ工場」(写真:中山 保寛)

工場へ足を踏み入れてまず驚いたのは、そのスケール感。

工場内には、共栄鋼材の鉄の仕事を一望できる展望台があります。展望台は、鉄と木を組み合わせたオリジナルデザイン。鉄のフレームや手すりには、飛騨のさまざまな広葉樹が組み合わされ、異なる木の表情を楽しむことができます。
手すりの一部には共栄鋼材で鉄のロールを製造する際に生まれる、ロールの端部の端材も使われています。手巻き寿司やバームクーヘンの「端っこ」のような部分です。
製造レーンのすぐ横には、共栄鋼材が製造する鉄のロールを活用した事務用テーブルも設置されています。写真ではわかりませんが、テーブルの内側には飛騨の木を用いたデザインが施されています。

ここに至るまでには、共栄鋼材の社員の皆さんと一緒に新工場での過ごし方や人との関わり方を考えるワークショップを実施しました。そこで生まれたアイデアは、照明や洗面スペース、先ほどの工場内を見渡せるステージの手すりなど、建物の随所に取り入れられています。

鉄の端材を埋め込んだ洗面所の鏡は「共栄鋼材の鉄をどう活かせるか」を検討して生まれたデザイン
社員や訪れる人々が手を動かしながらものづくりができる場所として、工場の一角にはワークショップスペースが設けられています。

工場を出て、工場をぐるりと囲む下屋空間を一周します。下屋空間には、共栄鋼材の鉄が壁面や家具などさまざまな場所に活かされ、時に飛騨の木と組み合わさることで、それぞれの素材の魅力を引き立て合う空間が広がっていました。

最初に通った入り口には、共栄鋼材のロゴマークを模した鉄の照明が!

社員の休憩スペースや来訪者を迎える場所、ミーティングができる場、カフェスペースなど、人が自然と集い、思い思いに過ごせる「居場所」が広がっています。

鉄のテーブルや曲がり木のベンチなど、新工場のためにつくられた特注の鉄と木の家具が点在しています。
ここにも共栄鋼材のマークが隠れていました。
今回は仕事の都合で同行できなかった江上が担当した複雑な木の造形を3Dスキャニングした喫煙所も。とてもよく馴染んでいる3Dパーツを引き抜くことで吸い殻が取り出せるようになっています。
入り口には、差し入れのお菓子やウォーターサーバーを備えた休憩スペースとともに、新工場を使い始めた社員の皆さんの気づきを共有するコーナーも設けられています。

次のセクションへ進むと、まるでおしゃれな部室のような空間が広がっています。クッションを使った家具やコンセントを備えたテーブル、4人で囲めるテーブルなど、さまざまな使い方ができる場所です。ソファテーブルの下には収納スペースも設けられています。

部室のようなセクションを抜けると、屋外には大きなベンチや、巨大な曲がり木を活かしたベンチがありました。思わず寝そべりたくなるような大きな曲がり木です。
手洗い場と下の水受けも遊び心のあるデザイン。鳥が水を飲みに訪れたり、夏には子どもたちがちょっとした水遊びやヨーヨーすくいを楽しんだりと、さまざまな使い方のアイデアが広がります。
次に工場内のワークショップスペースとも隣接する展示室へ。
ここも共栄鋼材の皆さんとヒダクマ、パーシモンヒルズのメンバーによるワークショップで考案した照明が、館内を照らしています。
ひとつひとつ異なる表情を持っていて、とても面白いデザインです。手前のものは、ひものような鉄を曲げ、社名がアルファベットで形作られています。奥のライトも、丸い穴が開いたり塞がったりするようなデザインで、とてもユニークかつ美しいライトです。
共栄鋼材の仕事が詰まったウォールパネル。さまざまな加工によって表情を変えたパーツや、木のテーブルなどに使われる反り止めの鉄を埋め込んだパーツ、飛騨の広葉樹を紹介するパーツが並び、アイデアが広がります。
ここで記念撮影。今日は共栄鋼材の松本社長、山内さん、佐野さんが館内をご案内してくださいました。
見学中、ご案内いただいた共栄鋼材の皆さんとヒダクマで2021年にプロジェクトが始まった頃を振り返る瞬間も。当時は職員室のような雰囲気だった事務所の2階で、パーシモンヒルズ・アーキテクツやヒダクマ、そして共栄鋼材の社員の皆さんが少しずつ対話を重ねながら、今の「チーム共栄」が育ってきたことを懐かしく語り合いました。
カフェスペースでは、主にFabCafe Hidaを担当する伊藤や田中が大興奮!使い勝手の良い収納スペースやその広さ、使いやすく開放感のあるキッチンに大感動していました。今度は出張FabCafeをやりたいね、なんて話題でも盛り上がりました。
キッチンの右側の什器は4台ほどあり、普段は小ぶりなワークデスクとして活用できるほか、今後はマルシェなどのイベント什器としても、多用途に活躍しそうです。訪れた際には、館内をめぐる際に着用するヘルメットの置き場所として使われていました。
次のセクションは、事務スペースでありながら、共栄鋼材の窓口となる小窓と看板が設けられた、見晴らしの良い空間です。目の前に広がる田んぼや工場の庭を眺めながら仕事ができ、天井も高く、とても明るく開放的な雰囲気があります。 まさに会社の窓口としての役割を持ちながら、スタッフが集中して働ける環境が整えられた空間。ヒダクマメンバーからも「羨ましい」と声が上がるほどの居心地の良さでした。その様子は、総務の松永の表情からも伝わってくるのではないでしょうか。
事務所の目の前には、共栄鋼材の入り口となる庭へ出ることができます。小川が流れ、植物が生い茂るその場所は、まるで小さな自然公園のようで驚きました。
最近では、この場所を気に入ったすずめも、よく遊びに来てくれるようです。(当初はカラスがよく偵察に来ていたとか。)

長さ250mにもなる下屋空間を歩いていると、エリアごとに景色や使い方が変わっていくのがおもしろくて、初代のゼルダの伝説で画面が切り替わりながら新しい場所へ進んでいく、あの感覚を思い出しました。

そしてこの日は、3月末で退職するヒダクマ黒田へのサプライズも。共栄鋼材の皆さんから、花束とともにこれまで一緒につくり上げてきた社外報のスペシャル号が贈られました。

広報チームがこの日のためにつくった、共栄鋼材の社外報スペシャル号も!思わず胸が熱くなります。

黒田は、「社員の皆さん自身がインタビューを重ねながらつくる社外報はとても珍しく、コンテストに出せるほどのポテンシャルがある」「最初はなかなか一歩を踏み出せなかったチームが、回を重ねるごとにそれぞれの役割を見つけ、紙面を見るだけで楽しさが伝わるものになった。本業をしながらここまで続けてきたことは本当にすごい」と、チームの歩みを振り返りました。

最後には、岩岡より「この空間も、これまでのプロジェクトも、共栄鋼材の社員の皆さん、建築・設計チーム、ヒダクマ、関わった多くの皆さんとともに育ててきたもの。こんな経験はなかなかできない。本当にありがとうございました」と感謝を伝え、全員で集合写真を撮影し、一本締めで締めくくりました。

共栄鋼材の皆さん、温かく見送っていただきありがとうございました。

共栄鋼材の皆さん、この度は新工場をご案内いただき、ありがとうございました。

4年半の対話と積み重ねが形になった「森のなか幸せ工場」は、建物が完成して終わりではなく、森の生態系のように人やアイデアが集まりながらこれからも育っていく場所だと感じました。
これからこの場所で、どんな新しい出来事や出会いが生まれていくのか、とても楽しみです。

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