Distillation of Architecture: 家具 “Wood Waste Micro Pub”

With 前田建設工業株式会社 + Architectural Association School of Architecture、ツバメアーキテクツ

Overview

Distillation of Impurities “不純物の蒸留”

前田建設とAA Schoolが主催する展覧会「Distillation of Architecture: 家具」のための作品製作。「建築+素材」の掛け合わせで日本から4組が選定され、ヒダクマはツバメアーキテクツととも指名を受けました(チーム名:ツバクマ)。
AA Schoolのディプロマユニットマスターである江頭慎氏から提示されたお題は展覧会のタイトルである「建築の蒸留」。建築における「蒸留」とは、「無駄を排除し建築のアイデアとプロセスを洗練するための大切な作業を意味する」と言います。ツバクマは、「蒸留」をさらに2つの意味に結びつけました。
1つ目は「不純物の蒸留」。本来の蒸留は、純度の高いエッセンスを取り出すための工程であり、不純物が残ります。これは、天然林から家具になる特定の木だけを選別する工程、あるいは、広葉樹の切削と研磨を繰り返す木工の工程に重なります。日頃から未利用資源の活用に取り組む私たちは、林業や木工の工程から排出される不純物の方を再蒸留したいと考えました。2つ目は「蒸留酒」。イギリスの社交場であるパブを思い浮かべ、単に展示作品として鑑賞されるよりも、日本とイギリスの森を取り巻く状況を語らうコミュニケーションの場になることを目指しました。

■ 動画(作品の組み立てやオープニングレセプションの様子):
 https://youtu.be/cJYBA9-EFao

Project

What we did ブリコラージュプロセス
端材・未利用材のアップサイクル
設計・製作
Credits 主催:前田建設工業株式会社 + Architectural Association School of Architecture
設計&製作プロセス:千葉元生 + 櫻田康太(ツバメアーキテクツ)、岩岡孝太郎 + 黒田晃佑 + 二方紗耶(ヒダクマ)
本製作:田中一也 + 田中雄二(田中建築)
広葉樹フレーバースティック for 蒸留酒:江上史都(ヒダクマ)
Period 2024年4月〜2025年1月
展覧会開催期間 2025年1月17日〜3月7日
会場:AA Gallery and Front Members’ Room 36 Bedford Square, London WC1B 3ES
Website: https://aaschool-maeda.jp/

Viewpoint ヒダクマの視点

岩岡 孝太郎
Kotaro Iwaoka
ヒダクマ 代表取締役社長/CEO

日々発生し、いつか活用するためにストックしておいた、広葉樹の端材や耳材、ノタ、タンコロ、枝などを手にするところからプロセスは始まった。じっくりと手に取ることで、重たいタンコロは土台に、半端なフローリング材を長細い耳材で挟んで骨組みに、ゴツゴツしたノタはベンチにして感触を楽しもう、と自然と形ができあがる。まさにブリコラージュだった。組み上げたモックアップを、実測して図面化し、次の一手を加える。このサイクルを数回繰り返して、最後は田中兄弟の大工の技により、金物を使わず組立/分解可能な屋台となった。イギリスへ船便で送るため、全ての部材を木箱に納めることができる。木箱も分解して、テーブルやベンチの天板となる。
製作の途中、ドリンクカウンターにどんぴしゃなサクラの曲がり板を見つけてテンションが上がったり、千葉さんが「グラス掛けは絶対ほしい」と譲らなかったり、どんどん楽しくなって、気づけば総重量400kgを超えて誰も持ち上げられなかったオチも付いている。

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