多様な広葉樹のあり方が人と自然の共助に呼応する。パナソニック ホールディングス 研究開発拠点 Technology CUBE「NATURE SQUARE」の空間什器
Overview
自然の輪郭を残した有機的なラインと、テクノロジーから導き出された形状
「Technology CUBE」は、この先100年、ずっと最先端なラボを目指し、『Well-Being:選択肢の自由度があり、安心・快適な「多様な居場所」』『Sustainability:「人と自然の共助」を生み、双方の健康を促進する場』『Flexibility:企業・社会・地域・社員をつなぐ「現在進行形の実験場」』の3つをコンセプトに掲げ、働く場や働き方そのものをR&Dしながら未来を創る実験場として、2025年8月に竣工、2026年4月より本格稼働しています。設計は竹中工務店とツバメアーキテクツ(NATURE SQUAREインテリア)、施工は竹中工務店と乃村工藝社(5-8階C工事内装施工)が担当しました。
ヒダクマは、ツバメアーキテクツが設計を手がけた、大学・行政・スタートアップ・企業パートナーとともに研究・実証を進めるイノベーション・共創フロア「NATURE SQUARE」において、5-8階を吹き抜けるシンボルウォールの棚板、豆型テーブル、桟敷取り付けカウンター、丸太サインの製作ディレクションを担当しています。
吹き抜け空間にそびえる高さ約20mのシンボルウォールには、木の耳部分を残した棚板を採用。有機的な木材のラインが水平方向へ連続していくよう構成し、照明配線も内部に納めています。
見上げる位置に設置されるシンボルウォールの棚板や桟敷取り付けカウンターには、蟻桟(ありざん)構造を用いることで、反りどめとして機能させながら、木の表情が際立つよう工夫しました。
特徴的な桟敷取り付けカウンターと豆型テーブルは、ツバメアーキテクツの設計で自由曲線ではなく、幾何学的な操作によって導き出された形状です。とくに豆型テーブルは、一台で使用する際には使用者の身体に自然にフィットし、横に並べることで複数人でも使用できる多様なレイアウトに対応します。
丸太サインには、原木そのままの形状を活かしました。
社内外との対話を促進する実験場を目指し、15社以上の協業によって実現した「NATURE SQUARE」。ヒダクマとしては、「人と自然の共助」というテーマに対し、原木の形をそのまま生かしたもの、加工を施しながらも自然の形状を一部残したもの、テクノロジーを介して幾何学的なラインを導き出したものなど、木の多様で可変的な要素を空間に取り入れることで、「NATURE SQUARE」を訪れる人々の多様性や、そこで生まれる多様なコミュニケーション、イノベーションと呼応する空間を目指しました。
Project 多様な木の表情を活かしたシンボルウォールの棚板・桟敷取り付けカウンター・豆型テーブル・丸太サイン
| What we did | 製作ディレクション(5-8階シンボルウォール棚板・豆型テーブル・桟敷取付カウンター・丸太サイン) |
|---|---|
| Credits | クライアント:パナソニック ホールディングス 施工:竹中工務店、乃村工藝社(5-8階 C工事内装施工) 設計:竹中工務店(全体)、ツバメアーキテクツ(NATURE SQUAREインテリア) 製作ディレクション(5-8階シンボルウォール棚板・豆型テーブル・桟敷取付カウンター・丸太サイン):岩岡 孝太郎・門井 慈子・黒田 晃佑・今井 瑞紀・江上 史都・鈴鹿 裕子・二方 紗耶(ヒダクマ) 製作(5-8階シンボルウォール棚板・豆型テーブル・桟敷取付カウンター・丸太サイン):ノナカツールズ 木材提供(5-8階シンボルウォール棚板・豆型テーブル・桟敷取付カウンター・丸太サイン):柳木材、西野製材所、やまかわ製材舎、カネモク 写真:長谷川 健太 |
| Period | 2024年05月-2026年01月 |
Viewpoint ツバメアーキテクツ 河野さんの視点
このプロジェクトでは、巨大な空間で様々な活動が許容できるよう、動かせる家具とそれを取り付ける補助線となる要素を同時に設計しています。
壁面には、単管という工業的な素材でフレームを構成し、そこに広葉樹の棚板を取り付けました。また、桟敷の手すりに取り付けた広葉樹のテーブルでは、拡張可能性を示すようなディテールを検討しています。
豆型テーブルを並べて打合せをする人々や、桟敷で黙々と作業する人、休憩時間に植栽のそばでギターを練習する人など、訪れるたびに多様な風景を目にします。
好きな場所を自分で選べる、都市の広場のような場所をつくることができたのではないかと思います。







































