「新宿せいが子ども園」の交流スペースのためのシーンに合わせて自由に組み合わせができるテーブル
Overview
園児のための目線、地域とつながる可変性を小径木で
「見守る教育」を実践する「新宿せいが子ども園」。2022年9月より、0歳〜6歳の一時保育室となっている部分は、同園と地域をつなげる交流スペース「musubime(むすびめ)」として運営されています。「musubime」の設計・デザインを手がけた株式会社船場は、マルシェや茶話会といった地域活動が保育エリアのすぐ脇で催され、子育てとコミュニティが交わり合う空間を目指しました。ヒダクマは、スペース中央のテーブル製作を担当。脚にも天板にも小径木を使ったテーブルは、そのときどきの利用シーンに合わせて自由に組み方を工夫できる台形を採用。テーブル下を活発に動く園児の目線で森を体験できるよう、脚には小径木の中でも特に細いものをそのままの形で使用しました。musubime CAFEがオープンしたり、ワークショップが開催されたりと、保護者だけでなく地域の誰もが利用できるスペースとして、「musubime」も育っています。
Project
What we did | 製作ディレクション、木材コーディネーション 木工ワークショップ支援 |
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Credits | クライアント:株式会社船場 空間・家具デザイン:株式会社船場 木材調達・木材コーディネーション:浅岡秀亮、志田岳弥(ヒダクマ) 製作ディレクション:浅岡秀亮 製作:ノナカ木工所 協力:神岡林業協同組合、田中建築(ワークショップ材料加工) 竣工写真:地域と映像 佐藤洋輔 |
Period | 2022年6月~7月 |
Viewpoint 株式会社船場 櫻井 利芳さんの視点
エシカルデザイン本部
子ども園に通う親子や地域の方々の様々な交流シーンを想像して、フレキシブルに使えるテーブルをデザインしました。広葉樹の持つあたたかな質感が、やわらかく落ち着いた雰囲気をつくっています。
今回のリニューアル後に開催されたイベントを訪れた際、笑顔と活気であふれている様子を見て、改めて空間デザインが持つ力の大きさを感じたプロジェクトでした。
子どもたちには無垢の木にたくさん触れ、健やかに育ってほしいと思います。そして、ここを巣立ってからもまた戻ってきたいと思えるような、地域の結び目になることを願っています。