「森と、出会う。」飛騨の森からやってきた、動く広葉樹たち
Overview
集う木々はみんな、異なる物語を持っている
「森と、出会う。」は、株式会社博展が主催する「Hakuten Open Studio 2025
」にて、博展とヒダクマが共同制作したプロジェクトです。今年のテーマは「WOOD」。森での姿と木材としての性質を重ね合わせながら、飛騨の広葉樹がまるでキャラクターとなって動き出したような「動く広葉樹」が誕生しました。
木は、森で生きる時間と、木材として人の暮らしに関わる時間というふたつの生を持っています。私たちは普段「水に強い」「狂いにくい」といった性能や、玄関の框にはケヤキがよく使われるといった既成の選択基準から木を選びがちです。その前提をいったん横に置いて、『なんだかかわいいな』『応戦したくなるな』という印象から始まる出会いの場をひらく、私たちと森や木との関係をもう一度デザインし直す、それぞれの広葉樹が持つ異なる物語を知るきっかけとなる場をつくりました。
博展とヒダクマは、飛騨の森や広葉樹の集材所を訪れ、動く広葉樹たちのボディやステージ上の環境となる木を選びました。ヒダクマは各樹種の特性や森での姿を共有しながら、削ると毛羽立ちやすいサワグルミや、ねじれやすいブナ、森で群れずにすっと伸びるホオの佇まいなど、森での姿と木材としての性質をもとに、キャラクターの性格や口癖、ボディの形状や動きを構想しました。各キャラクターの動きはソニーのロボットトイ「toio」を使用してプログラミングし、構想した性格や動きを何度も検証・調整することで完成することができました。
会場ではキャラクター自身が自己紹介するように名刺を来場者が持ち帰ることのできる仕組みとしました。名刺にあるQRコードから一覧ページ「木のメンバー」へアクセスすることができます。
Project 広葉樹たちが動き回る、ゆかいなステージ
| What we did | 製作ディレクション |
|---|---|
| Credits | クリエイティブディレクション:白銀 香奈美(博展)、岩岡 孝太郎・門井 慈子(ヒダクマ) プロジェクトマネジメント:熊崎 耕平(博展) クリエイティブエンジニアリング:中川 丘(博展) 技術サポート:赤川 智洋 (A-kak) 製作:安達 彩佳(岐阜県立森林文化アカデミー) グラフィックデザイン:佐藤 恭子(博展) 樹種キャラクターイラスト:門井 慈子(ヒダクマ) 製作サポート: 中野目 光昭・飯塚 達成(光伸プランニング) 動画:白銀 香奈美(博展) 音楽:中川 丘(博展) |
| Period | 2025年05月-2025年12月 |
Viewpoint 博展 白銀さんの視点
エクスペリエンス マーケティング事業
ユニット1 クリエイティブ局
アートディレクター・デザイナー
展示の際、彼らは時折ぶつかり合い、予期せぬ挙動を見せることがありました。
内部に機械が組み込まれていると考えると、それは単なる「バグ」かもしれません。
しかし、その不完全な動きを目にした人々は、そこに「意志」を感じ、ぶつかる様子を「親愛の情」として捉え、彼らの間にある関係性を想像し始めました。
普段は材料として向き合っている木々が、私の中でもかけがえのない個性を持った「我が子」のような存在へと変わっていったのです。
この展示が、鑑賞者の皆様にとっても、木々という生命との関わり方を見つめ直すささやかなきっかけになればと願っています。























