視野を広げ、“共栄鋼材らしさ”を育むコミュニケーションスペース「未来構想空間」
Overview
社員が身近な未来を描き、行動を共に起こす場所
1954年から愛知県江南市・岐阜県可児市を拠点に、自動車部品用の素材加工を行う共栄鋼材株式会社は、本部事務所2階の会議室を一新。「未来構想空間」と名付けられたコミュニケーションスペースが誕生しました。普段の業務の中でのちょっとした行動変容が会社の未来をつくっていく。そんな少し先の未来を描く場づくりにヒダクマは関わりました。
ヒダクマはプロジェクトのプロデュース・設計・製作ディレクションを担当。この場ができるまでのプロセスも未来構想活動と捉え、異なる部署の社員同士で空間の在り方・過ごし方を考えるワークショップを企画・実施しました。建築家の柿木さんにもワークショップに加わってもらいながら設計要素を抽出し、大きなスペースに大きな家具を配置するという大胆かつシンプルな構成によって、自然と社員が集まる場を実現。それぞれの家具の固定概念をなくし、各々が別々の価値を見出せる場所として生まれ変わりました。同社の扱う鉄と広葉樹とコラボレーションさせた家具も配置されています。
Project
What we did | プロデュース・設計・製作ディレクション |
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Credits | クライアント:共栄鋼材株式会社 プロデュース:岩岡孝太郎・門井慈子(ヒダクマ) ワークショップ企画・運営:門井慈子・岩岡孝太郎・黒田晃佑・松山由樹・志田岳弥(ヒダクマ) 設計:柿木佑介+廣岡周平(株式会社 パーシモンヒルズ・アーキテクツ 一級建築士事務所) 家具設計・製作ディレクション:門井慈子・岩岡孝太郎・黒田晃佑・浅岡秀亮(ヒダクマ) 構造アドバイス:円酒構造設計 施工・製作:板垣建設、田中建築、飛騨職人生活、ノナカ木工所、ひだザイの加工所、柳木材、片桐銘木、トキワランバテック、小倉鉄工、共栄鋼材株式会社 竣工写真:長谷川健太 |
Period | 2021年11月~2022年6月 |
Viewpoint 株式会社 パーシモンヒルズ・アーキテクツ 柿木 佑介さんの視点
株式会社PERSIMMON HILLS architects共同主宰
この未来構想空間では既存社屋には無い居場所・スケールを生み出すために、鉄を扱う共栄鋼材さんと木を扱うヒダクマさんのコラボレーションによる大きな家具をつくりました。その大きさによって、人と人の距離感や向きが自由になり、各々好きな場所で好きに振る舞えるようになっています。それぞれの家具で仕上げの質感を変えていることに加え、小口処理にも変化をつけ、触覚レベルでもお気に入りの居場所を見つけられるようにしています。完成してからここを訪れる度に“使い倒されている”というご報告を受けるのを非常に嬉しく思っています。