クルミのぬくもりに包まれた住空間
Overview
木のあたたかさをクルミの壁材で表現
岡山市内にあるマンション住戸のリノベーション。各部屋の壁、キッチンカウンター、建具をクルミ(国産ウォールナット)の薄板で仕上げました。設計を担当したのはFabCafe TokyoやKanamaisonを手がけた古市淑乃さん。改修前の空間は大理石の壁や床、大きすぎるキッチンカウンターが目立っており、今後新しい住人としてご年配の方がゆっくりと日常を暮らすには寒々しい印象を古市さんは持ちました。そこで、「木をつかってあたたかさのある空間に変えたい」と考え、ヒダクマに依頼しました。
ヒダクマは古市さんのイメージを具現化すべく、赤みのある深い暖色系の色味を持ち、木の部分によって色味の差が大きく、壁に貼った際に天然の木ならではの風合いを感じられるクルミの木を提案しました。通常メーカーでは色味のばらつきは敬遠され、木材調達は困難ですが、ヒダクマでは木のあたたかさを表現するため木材を選定し、調達・加工。また板材の混ぜ方にも気を配りディレクションし、最終的には製造管理まで行い、納品しました。クルミをパッチワークのようにレイアウトすることで、その豊かな表情から木のぬくもりに包まれたような住空間が出来上がりました。
Project 安心感を与えるような木に包まれた空間
| What we did | 木材選定・調達 材料規格策定 工程管理 加工・製造 |
|---|---|
| Credits | 設計:古市淑乃建築設計事務所 製作・製作ディレクション:岩岡孝太郎・飯山晃代(ヒダクマ) 製作:株式会社カネモク、田中清雄(田中建築) 施工:白崎工業、松岡製作所 写真:田中 陽介 |
| Period | 2018年8月 |
Viewpoint 古市淑乃建築設計事務所 古市淑乃さんの視点
岡山市内にあるマンションのリノベーションです。マンションは新しく、内装的・設備的な不便はなかったものの、その内装は以前の住人の趣味が色濃く現れており、つやつやした大理石の壁や床、大きすぎるキッチンカウンターなど、バブルの残り香のようなものが漂っていました。新しい住人は年配の方で、ゆっくりと老後の日常を送る住居としてはなんだか寒々しさを感じました。そこで、飛騨の木を使用してあたたかさや手触り感のある空間に変えたいと思い、ヒダクマに依頼しました。
平面的には、なるべく既存のプランを維持しながらいかに大きく内部の印象を変えるか、ということにチャレンジしています。基本的には既存の壁は解体せず、壁面と一体化するように収納をしつらえ、その外側を飛騨のクルミ材でくるみました。そうしてできた木の箱のようなヴォリュームによって、緩やかにつながる回遊的な空間となり、今後生まれるかもしれない身体的な変化にも対応していくことができます。飛騨のクルミ材は、きっとこの先、住人の生活を暖かく見守ってくれるのではないかと思います。”










