石材 × 広葉樹、異素材の掛け合わせで価値転換を促すエシカルファニチャ
Overview
建築石材と広葉樹の"素材感"を味わう家具
1951年の設立以来、建築石材の原石輸入から加工・販売までを手がけてきた関ヶ原石材株式会社。同社とヒダクマは、石材と広葉樹という各社が専門に扱う素材の未活用材を組み合わせた家具を製作しました。互いに天然資源である石材と広葉樹は、サプライチェーンの構造や抱える課題に共通点があります。このプロジェクトでは、ものづくりにおける未活用材の価値転換、不均一な素材の魅力を届けることに挑戦しました。家具のデザインを手掛けたのは、サプライチェーン全体でより良い社会の共創を目指す「エシカルデザイン」を推進する株式会社船場。異なる素材に向き合う人々の思いや技術が、デザインによってつながり、ひとつの家具になりました。
Project 物語を伝えるものづくり
What we did | 原木調達 設計・製作ディレクション |
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Credits | クライアント:株式会社船場 デザイン:株式会社船場 原木調達、設計・製作ディレクション:黒田晃佑、志田岳弥、門井慈子(ヒダクマ) 構造アドバイス:円酒構造設計 オーダーメイド製材:西野製材所 製作:関ヶ原石材株式会社、田中建築、オブリ株式会社 協力:柳木材、及川幹(広葉樹活用コンシェルジュ) |
Period | 2022年10月~2023年11月 |
Viewpoint 関ヶ原石材株式会社 久川 翼さんの視点
企画マーケティング室 室長
「テーブルの天板に曲がり木を使用するので、その脚に石材を使いたい」、というお話を
いただきスタートした今回のプロジェクト。まずは未活用石材のストックヤードの中から
サイズと色で候補を絞っていき、最終的には小さく積まれたグリーンオニキスの板材との
組み合わせになりました。石の表面は3種類の仕上げで磨き直して石本来の色を出し、小
口はそのままの表情を生かして石自体もコントラストがついています。
石と木の加工はそれぞれの工場で加工するため、3Dデータと採寸情報だけでやり取りし
ていたので、組付けの際はぴたっとはまるかドキドキでしたが、びたっとはまってくれま
した。新しいチャレンジが多く、とても有意義なプロジェクトでした。