受付中
トークイベント

森をひらくとは?―山主の当事者性・好奇心・愛着がつくる「新しい森の活かし方」

2025.10.02 (木) 18:00-19:30
無料
Guests
大橋 司
Tsukasa Ohashi
新岐阜興業株式会社 代表取締役/ビル経営管理士/「来福の森」山主
秋山 淳
Jun Akiyama
一般財団法人 西粟倉むらまるごと研究所 理事・事務局長/一級建築士事務所ヒトトキ設計室
松本 剛
Takeshi Matsumoto
ヒダクマ 代表取締役/COO
受付中

「森をひらく」とはどういうことか

今回のメインゲストは、奥飛騨温泉郷・福地温泉にある「来福の森」の山主・大橋司さん。

「来福の森」とは、岐阜県高山市にある奥飛騨温泉郷福地温泉の温泉街のすぐそばで、約50年間遊休になっていた森です。大橋さんからヒダクマに遊休地の活用に関するご相談をいただき、さまざまな人がこの場所を自立共生的に使うような仕組みを整えられないかと森主である大橋さんとともに取り組み、「森をひらくプロジェクト」として、多様な使い手が当事者として利用できる「ひらかれた森」を目指してきました。

樹木医、林業家、森林浴ファシリテーターやアウトドアガイド、クマの研究者、保育教育者、建築家、フラ教室の皆さまなど、様々な専門家や分野の人々をお招きしたり、この森を会場とした「山観日」や「ツキノワグマにとっての豊かな森を学ぶ2日間のフィールドワーク」といったヒダクマのイベントの開催を通じて、多様な人々がこの森を訪れ、訪れる方とともに活用のアイデアを検討してきました。

また、ヒダクマが関わる活動に加え、大橋さん自身も草刈りや道づくりなどのフィールド整備、「森をひらくプロジェクト」のウェブサイトの管理やSNSでの情報発信、地域の観光協会の活動に参加するなど、大橋さんの「自分でできることはやってみよう」という姿勢や取り組みにより、「来福の森」は温泉街とつながり、訪れる人に新しい体験を提供する場へと日々育っています。

今年はこの森を「来福の森」と名付け、森の入り口に「道具番屋」という活動拠点を整備。そして、ハンモックカフェや焚き火などのアクティビティが楽しめる「自由に過ごす森」と、森で活動をしたい人に自由に森を使ってもらう「森のテナント貸しサービス」を開始しました。

今回のトークイベントでは、大橋さんと、これまで伴走してきたヒダクマの松本がその取り組みとこれからの展望をお話しします、そしてファシリテーターに、福地の森を訪れ、その取り組みに大きな可能性を感じている西粟倉むらまるごと研究所の秋山さんをお招きし、山主の「当事者性」「好奇心」「愛着」という視点から「森をひらく」とは何かを探っていきます。

「来福の森」:
Webサイトはこちら instagramはこちら

この森をひらくため、福地温泉の地域の方、様々な専門家やクリエイターと森に入るフィールドリサーチを数回にわたり、季節を変えて実施。温泉街の中でこの森が果たす役割についても地域の方々と対話を重ね、この地域にある森だからこその活かし方を模索してきました。
そこから導き出されたのは、「道具」を介して多様な森の可能性が引き出されるということ。森を開発するのではなく「道具番屋」を設けることで、様々な人が森を共有し自立共生的に使うことができる「町の不動産と同じような森をテナント貸しする森子サービス」という事業コンセプトです。
「森のテナント貸しサービス」の実証実験期間中に訪れてくださった、カトーエミイ舞踊塾フラアーツの皆さんによる森の神様に祈りを奉げるフラの様子。
今年の5月に開催された「山観日」では、今年の夏に本格的にオープンする「来福の森」に、一足先に地域の方や関心を持ってくれている方をご招待しました。この森で自由に過ごすのに、また、「森のテナント貸しサービス」について、あったら嬉しいもの、こんな使い方をしてみたいというアイデアのヒアリングも行いました。
今年の5月に「来福の森」で開催されたヒダクマのイベント「ツキノワグマにとっての豊かな森を学ぶ2日間のフィールドワーク」。クマの研究者と参加者と共にクマの目線になってこの森を歩き、見つめ直し、味わいました。
「来福の森」のオープンのお披露目会では、大橋さんのおじいさまがかつて街の映画館を創業したことから、飛騨地域で移動映画館を開催しているヒメシャラ映劇と共催で「森が夢見た映画会」が開かれました。
「西粟倉むらまるごと研究所」の皆さんと、「森々燦々-セカイの見え方を共有する表現展-」の実行委員会の皆さんの飛騨視察では、大橋さんと森の中でゆっくりとお話をしてもらいました。(写真提供:西粟倉むらまるごと研究所)
「来福の森」の管理人、新岐阜興業株式会社 大橋司さん(写真提供:西粟倉むらまるごと研究所)
この夏、竣工した森の入口に建つ「道具番屋」は、ツバメアーキテクツとヒダクマのチームによる森の端オフィスに続く広葉樹建築。
森の入口に建つ「道具番屋」。
先日は、森の中の危険木を伐採し、「来福の森」に新しく建設する「東屋」に使うことを計画中。

こんな方におすすめ

  • 森林活用や地域づくりに関心のある山主(個人・自治体・企業担当者)
  • 森林の空間利用や観光・教育の企画を検討している事業者
  • 大学や研究機関の関係者 など

About the event イベント詳細

開催情報

開催日 2025年10月02日(木)18:00-19:30
配信 オンライン開催(Zoom)
参加費 無料
定員 500名程度
申込方法 本記事の「参加する」をクリックし、フォームからご予約ください。
申込締切 2025年9月30日(火)15:00

ご注意

  • プログラムは、予告なく変更される場合があります。
  • イベント当日の内容は後日ヒダクマのオウンドメディアに掲載する場合があります。
  • 営業目的の方のお申し込みはご遠慮ください。

■ 共催:新岐阜興業株式会社、株式会社飛騨の森でクマは踊る/FabCafe Hida

■ お問い合わせ:ヒダクマイベント事務局
E-mail:pr@hidakuma.com Tel:0577-57-7686

当日のプログラム

18:00 イントロダクション(趣旨説明・登壇者紹介)
18:05 「森をひらくプロジェクト」のこれまで
18:25 ディスカッションー山主の「当事者性」と「好奇心」「愛着」
18:45 今後の予定のご案内
18:55 質疑応答
19:05 フリートーク
19:30 終了

Speakers


大橋 司|Tsukasa Ohashi
新岐阜興業株式会社 代表取締役/ビル経営管理士/「来福の森」山主
地元エネルギー系会社に約30年勤め、家業のテナントビル経営を引き継ぐ。
会社経営を引き継いでから知った遊休地の開拓に取りつかれる。現在、岐阜市と福地温泉の2拠点生活。
車とドライブ、街めぐりが好きなため、往復6時間の2拠点生活も苦にならない。


秋山 淳 |Atsushi Akiyama
一般財団法人 西粟倉むらまるごと研究所 理事・事務局長/一級建築士事務所ヒトトキ設計室 主宰
兵庫県立大学大学院環境人間学研究科修了。一級建築士。
「孤独にならないための一人席を社会に添える」を使命に、居場所という視点からコミュニティデザイン・建築設計・場の企画や運営までを一貫して取り組む。2020年に岡山県西粟倉村に移住後、西粟倉村とともに、企業・大学と連携し市民参加型で地域価値向上に取り組む研究所「一般財団法人西粟倉むらまるごと研究所」を立ち上げ。現在は同法人の理事・コミュニティマネージャーとして運営を行なう他、2024年からは、森林を舞台にアーティスト×研究者×地域住民が交わり、好奇心を基軸として生物・自然環境との関わりしろを創出し続ける新たなコミュニティづくりの実験「森々燦々」を開始。ルーペや図鑑のような「人と自然の不思議をつなぐもの」を実験しながらデザインしていくことを一緒に楽しんでくれる仲間を各地で探索中。今回のイベントのファシリテータを担当。


松本 剛|Takeshi Matsumoto
ヒダクマ 代表取締役/COO
株式会社トビムシ取締役/筑波大学山岳科学学位プログラム非常勤講師/みえ森林・林業アカデミー講師。環境事業会社勤務を経て、2009年、株式会社トビムシ設立に参画。2015年、「株式会社飛騨の森でクマは踊る」を設立。2016年、滞在型ものづくりカフェ「FabCafe Hida」をオープン。「森のレッスン」「山観日」「建築家のための森ツアー」「飛騨市・広葉樹のまちづくり学校」など、森と人が出会い活かしあう場づくりに取り組む。本とカレー好き。今回の「森をひらくプロジェクト」の伴走者。

皆さまのご参加お待ちしております。

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FabCafe Hida:〒509-4235
岐阜県飛騨市古川町弐之町6-17 
飛騨古川駅から徒歩5分
TEL 0577-57-7686 FAX 0577-57-7687

森の端オフィス:〒509-4256
岐阜県飛騨市古川町高野287-1 
FabCafe Hidaから徒歩10分