ロフトワーク代表・諏訪さんの考える「オフィスの機能」
Introduction
はじめに
国内外のクリエイターやエンジニアとのオープンコラボレーションにより多数のプロジェクトを押し進めるロフトワーク。働くメンバーは120名を超え、プロジェクトの数も増え続けています。そんな変化に対応するため、2018年に渋谷オフィスをリニューアルし、同時にフリーアドレス制を導入しました。
道玄坂にあるオフィスは、1Fは東京のイノベーターが集まるものづくりカフェ「FabCafe Tokyo」、2Fは素材とクリエイティブが出会うコワーキングスペース「FabCafe MTRL」、3Fはデザインスプリントのためにデザインされたウォールーム「COOOP3」、10Fはミーティングやイベントを行うスペース「COOOP10」と、クリエイター・クライアント・メンバーが行き交う設計。各フロアは異なる使用目的のためにデザインされています。訪れる人に「ここから一体どんなアイディアが生まれるのだろう?」とつい想像させるような、ロフトワークの持つ可能性を感じられる空間になっています。
今回設計の古市淑乃さんとヒダクマがリニューアルに取り組んだのは、8・9Fの「執務エリア」。リニューアルプロジェクトの舵を取った代表の諏訪光洋さんに、ロフトワークの考える働く環境や、オフィスデザインにおいて重視した点について、じっくりと伺いました。
Writing:石塚 理奈 Photography:長谷川 健太(竣工写真)、ヒダクマ編集部(インタビュー写真) Editing:ヒダクマ編集部
道玄坂にあるオフィスは、1Fは東京のイノベーターが集まるものづくりカフェ「FabCafe Tokyo」、2Fは素材とクリエイティブが出会うコワーキングスペース「FabCafe MTRL」、3Fはデザインスプリントのためにデザインされたウォールーム「COOOP3」、10Fはミーティングやイベントを行うスペース「COOOP10」と、クリエイター・クライアント・メンバーが行き交う設計。各フロアは異なる使用目的のためにデザインされています。訪れる人に「ここから一体どんなアイディアが生まれるのだろう?」とつい想像させるような、ロフトワークの持つ可能性を感じられる空間になっています。
今回設計の古市淑乃さんとヒダクマがリニューアルに取り組んだのは、8・9Fの「執務エリア」。リニューアルプロジェクトの舵を取った代表の諏訪光洋さんに、ロフトワークの考える働く環境や、オフィスデザインにおいて重視した点について、じっくりと伺いました。
Writing:石塚 理奈 Photography:長谷川 健太(竣工写真)、ヒダクマ編集部(インタビュー写真) Editing:ヒダクマ編集部
完全に閉ざされた空間はあえて作らない
―ロフトワークの目指す働く環境について聞かせてください。
―それを明確に示しているのが1F、2F、10Fのフロアと言えますね。
―ユニークですね。その中でも今回の8、9Fの「執務エリア」リニューアルでは、機能を優先的に考えて設計されたのですよね。
―具体的にどんな工夫をされたのでしょうか?
―窓際の高いカウンターテーブルは、どんな使い方をされているのでしょうか?
―リニューアルしてから、社員の動きや仕事のスタイルにどんな変化がありましたか?
高さの違うワークテーブルがある中で、社内コミュニケーションに忙しい人は、3Fに行ったり10Fに行ったりと動き回るのですが、彼らは高いテーブルの方を好んで使っています。僕もそうですが、相談される立場の人は高いテーブルにいると相談者は立ったまますぐ相談が出来、報告・連絡・相談が1分以内で終わり素晴らしく効率的になります。一方の低いテーブルでは、集中してPCに向き合いながら作業をしたい時に使ったりと、選んだ場所によって、作業内容や相談内容を柔軟に変えられるようになりました。
―こうして空間を見渡すと木材を多用されていますが、はじめからヒダクマの木を使うと決めていたのですか?
マインドフルネスやアートの視点も取り入れる
―リニューアルに際しては、メンバー間のコミュニケーションをより活性化させたい、という目的もあったと伺いました。
―さきほど話にあったように、米西海岸IT企業等でもオープンな共用スペースを積極的に設けていますよね。
そんな時代を経て、今のように、社内でも人をミックスさせ、もっと会話をしよう、という流れになってきたのですね。
―そういう意味ではロフトワーク社内は、気の流れがいいように感じます。
―ありがとうございました。
プロフィール
諏訪 光洋|Mitsuhiro Suwa
株式会社ロフトワーク代表取締役社長
1971年米国サンディエゴ生まれ。慶應大学総合政策学部を卒業後、Japan Timesが設立したFMラジオ局「InterFM」立ち上げに参画。同局最初のクリエイティブディレクターへ就任。1997年渡米。School of Visual Arts Digital Arts専攻を経て、NYでデザイナーとして活動。2000年にロフトワークを起業。Webデザイン、ビジネスデザイン、コミュニティデザイン、空間デザインなど、手がけるプロジェクトは年間200件を超える。 グローバルに展開するデジタルものづくりカフェ「FabCafe」、素材に向き合うクリエイティブ・ラウンジ「MTRL」、クリエイターとの共創を促進するプラットフォーム「AWRD」などを運営。
会社概要
株式会社ロフトワーク
オープンコラボレーションを通じてWeb、コンテンツ、コミュニケーション、空間などをデザインするクリエイティブ・カンパニー。
グローバルに展開するデジタルものづくりカフェ「FabCafe」、素材と向き合うクリエイティブサービス「MTRL(マテリアル)」、クリエイターとの共創を促進するプラットフォーム「AWRD(アワード)」を運営。世界中のクリエイターコミュニティと共創することで、幅広いクリエイティブサービスを提供します。
https://loftwork.com/jp/