Column

つくるに向き合う。2024年ヒダクマより新年のご挨拶

この度の令和6年能登半島地震により被災・避難された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。一日でも早く、被災された方の日常生活の復旧・復興と支援活動に入られている皆さまの安全をお祈りいたします。

ヒダクマより新年のご挨拶

岩岡孝太郎より

飛騨に関心や期待を寄せていただいている皆さま、新年明けましておめでとうございます。
この一年は、コロナ禍を越えて社会の日常が動き出し、皆さまにとっても三年間の間に試行錯誤し、準備してきたことがまた大きく動き出した一年だったのではないでしょうか。

飛騨での新年は、とても穏やかに迎えております。というのも、町にも山にも雪がほとんどないからだと思います。例年であれば、この時期の早朝は、街角から「カッ、カッ、シャー」と雪かきの音が幾重にも聞こえ、まどろみの中で「早く支度して参加しなきゃ」という後ろめたい気持ちと、通常の仕事に加えて毎朝重労働をあたりまえに繰り返してきたこの町の方々のタフさに対する敬意を感じます。雪の少なさで助かっている人が多い一方で、困っている人たちもいて、大きな自然と隣り合わせで暮らしていくことは、私たち人間側の工夫と柔軟さが必要であると改めて実感しております。

さて、目の前の自然に対してどんな工夫を凝らそうか。今年も皆さまと体験を共有できることを楽しみにしております。

岩岡 孝太郎
ヒダクマ 代表取締役CEO/ロフトワーク

昨年6月に参加した神岡町・流葉山を舞台にした奥飛騨トレイルランのゴールシーン。今年もたくさん走ってたくさん登って、最高のゴールを迎えたいと思います。

松本剛より

新年早々、大変な災害や事故が続いて心穏やかでない。私たちにできることはほとんどなく、もどかしい。

思えばヒダクマは(創業からもうすぐ10年になろうというのに)ずっともどかしい。広葉樹の森やそれに関わる地域や人のあれこれは、いつだって変動的で不確実で複雑で曖昧。迷いながら、暫定的な答えを出しながら、更新し続けている。昨年は、全国各地でクマによる人への被害が相次いだ。「飛騨の森でクマは踊る」という社名に込めた想いについても自ら問い直し、説明の仕方も変わる。

矛盾を抱えて揺れ動く状態は、居心地が悪くて不安で心細い。だけど、地域の人、飛騨に来てくださる人、他の地域の森で頑張っている人たちと会って話をし、一緒に動けば楽しくなる。積極的に曖昧さや不確実性を受け入れて、それを味わっていこうと思える。

私たちにできることは本当に少ないけれど、いくつかある。今年も、今ここにある森と木と人に向き合っていきたいと思いますので、よければ一緒に。今年もよろしくお願いします。

松本 剛
ヒダクマ代表取締役COO/トビムシ

昨年から、数十年放置されていた森をひらくプロジェクトがはじまった。樹々の間にハンモックをはって様々な人を招き入れる。その度に発見があり、森の将来の景色がきらきらと変わる。

都竹淳也飛騨市長より

ヒダクマならびに「飛騨市・広葉樹のまちづくり」を応援してくださっている全ての皆さま、新年、明けましておめでとうございます。

早いもので、ヒダクマは令和6年5月に満9歳を迎え、記念すべき10年目に入ります。この間「飛騨市・広葉樹のまちづくり」を牽引する役割を担い、飛騨市産広葉樹を活用した空間のデザインやプロダクト開発はもとより、多くの企業研修の受け入れなど、地域にこれまでなかった新たな経済循環の創出と関係人口の増加に貢献してきました。

広葉樹を取り巻く状況も大きく変わり、円安やSDGsの世界的推進などにより、輸入材に頼った国内の広葉樹流通の在り方が見直されつつあることから、ヒダクマが日本の広葉樹活用の新たな仕組みづくりに果たす役割はますます大きくなると予測されます。

市といたしましても、こうした動きを的確に把握し、広葉樹活用のフロントランナーとして、引き続き広葉樹を活用した持続可能な地域づくりにヒダクマとともに取り組んでまいりますので、変わらぬご支援をよろしくお願いいたします。

都竹 淳也
飛騨市長

昨年京都大学ILASセミナーで飛騨に訪れた学生の皆さんに飛騨古川の町の歴史・文化をご案内。

番外編・初詣と書き初め

仕事始めに、気多若宮神社へ初詣。

お楽しみのおみくじ。
帰りがけにメニューが豊富なKIN・KON館にてランチ。美味しくいただきました。
午後からは恒例の書き初め。

2024年、それぞれの抱負

「大パノラマ」 岩岡 孝太郎
雪の少ない流葉スキー場を見て、北アルプスを一望するあの山頂ゲレンデに今頃はいたはずと、やっぱり恨めしい気持ちが拭えないのかもしれません。(笑) 飛騨から世界中を見渡す大きな展望を持って、森と積極的に共生する社会を創造していきます。

 

「エラー&リトライ」 上田 亜依
2023は、行動したことに満足し、その後に十分に繋がっていない事があったなぁと振り返りました。2024は、トライはマスト。失敗に対し、原因を探り、再挑戦するそんな基本を大事にする1年にします。

 

「整」 松永 綾乃
仕事もプライベートも「整える」一年にしたいと思います。昨年に引き続き社内事務処理の整備を進めます。またプライベートにおいても、特に体調面について筋力アップ・免疫力アップに取り組みます。

 

「道をつくる」 今井 瑞紀
道がなくても歩くことはできるけど、道があるともっと速く歩ける。目的地がよく見える。そんな道がヒダクマにはまだ少ない、そう気付いた昨年でした。今年はみんなが足元を気にすることなく歩いていける道をつくります。

 

「巻き込まれる」 門井 慈子
怪我をしないように柔軟に巻き込まれていきたいと思います!曲がり木曲がり木!

 

「巻き込む」 伊藤 優子
今まで森でチームは、”誰か”のおかげで与えられたものを日々整え、繋げ、支えるという受け身の姿勢でしたが、今年は、主体性を持ち、人や、町を巻き込んで、cafeとしての場を強くしていく年にしたいです。

 

「森のイワナ」 志田 岳弥
奥深い森の小さな谷川にイワナが棲んでいることがあります。常に変化する自然と向き合い、じっと、生まれた環境でしぶとく生きるのです。ざまざまな変化や浮き沈みがある中で、彼らのようにたくましくありたい。

 

「シン・〇〇」 堀之内 里奈
新しい風と書こうと思いましたが、風を入れるだけではなく、自分たちがつくること、何か歪でもよいから世にだしてみること、それでいて新しい対話や視野が生まれるよなぁという思い。シンプルでいて、居心地よいシン・〇〇を創造したい。

 

「天然更新」 井上 彩
複雑で変化するありのままに対し、時に鋭く切り込むような視点を持てるように意識したいと思います。

 

「枝葉」 松本 剛
「枝葉末節」とは、物事の大切でない事柄のたとえとして使われますが、実は、枝葉があるから木(幹)が育ちます。(飛騨市広葉樹のまちづくり推進アドバイザーの横井先生に教えていただいたことです。)小さなことを大切に。

 

「またたき」 黒田 晃佑
人の眼はそれぞれ数回のまばたきを繰り返しながら、世界の光を捉えています。とすると、実は見えていない時間がある。気にしないほどの一瞬だけど。ちろちろと光って見える瞬間も、静かに見えない瞬間も大切にしたいです。

 

「醸成離合」 江上 史都
これは物事が徐々に発展し、成熟する様子を表現しており、時間と対話をかけて物事を育み、発展させるプロセスを表しています。
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「醸す」をキーワードにChat GPTとの対話で四字熟語を作りました。
本年も新しい技術も積極的に取り入れ、森を材料としてヒダクマに関わる方々と一緒に結果を醸したいです!

 

「のびのび」 松山 由樹
固くならず、のびのびと過ごし、働く1年にしたいと思っています。
去年はたくさんの人が飛騨を訪れてくれた1年でした。飛騨でまじめな話もしつつ、訪れる人にも、ぜひ飛騨の森でのびのび過ごしてもらいたいです。

 

本年が皆さまにとって素敵な年となりますように。
2024年のヒダクマのチャレンジをどうぞお楽しみに!
今年もよろしくお願いします。

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