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  • 木の商品開発
小さな木がたくさん集まれば、大きな家具ができる。
小径木を活用したカフェテーブルとロングカウンターテーブル。

広葉樹の無垢材の家具は、立派な幅広の材料でつくるもの というのが世の中のセオリーかもしれません。仮に、5メートルを超える巨大なカウンターを無垢の一枚板で作ったら、それは立派で美しい家具となることが想像できます。

しかし、そのような良い木材ばかりを入手することは困難な時代になりました。
現在、日本で伐採が必要とされている木の多くは、曲がっていたり、細かったり、節が多かったりと、家具を作るには向いていないとされる木ばかりです。

さて、今回ご紹介する事例は、そんな小さな木でもたくさん集まれば無限に大きなテーブルになれるんじゃないか、という「スイミー」的な考え方で生まれた家具シリーズです。

 

小径木で作ったフローリング。その余りを活用して家具を。

2017年末、東京の企業のオフィスにフローリングを納入しました。使用したフローリングはおよそ60平米分ほど。枚数にして500枚以上のフローリングを制作しました。材料は、飛騨の山林で伐採された小径木を使用しています。

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このフローリングは、飛騨の小径木から取れるサイズに合わせて設計しました。長さ180cm以下、幅12cm以下で、かつサイズや樹種を統一させなければ、小径木でも十分に作ることができるのではと考えました。結果、その不揃いさが面白いアクセントを与え、飽きの来ない個性的なフローリングが完成。

その後、ありがたいことにここのオフィスで使う家具も一式制作してほしいというご依頼をいただきました。

制作するものは、800角のテーブルや5メートルを超える長いカウンターテーブルなど。800角のテーブルはまだしも、5メートル以上のカウンターを無垢の木で作ろうと思うと、とても希少な材料を使い、とんでもなく高額になることが予想されます。そこで、フローリングの余りをうまいこと活用してそれらを制作することになりました。

フローリングをナナメ貼りしたカフェ風テーブル

カフェのような雰囲気にしたいというご要望。フローリング材をナナメに貼ってみたところ、スタイリッシュでモダンなイメージに仕上がりました。

フローリングナナメ貼りのカフェ型テーブル

通常の無垢材の天板では表現できない、面白い形に仕上がりました。

テーブル同士をくっつけると 木目が屈折して、スタイリッシュな感じになります。

縁側のような窓際カウンターテーブル。

窓際に設置したカウンターテーブルは、5メートルを超える長さ。この長さを実現するにはフローリングの横張り作戦が有効でした。短手方向を横に貼っていくことで、理論上いくらでも長くできます。さらにこの横貼りが「縁側」のような雰囲気も出し、窓際の気持ちよさがより強調されました。

フローリングを横貼りしたカウンターテーブル

実際には2メートルスパンで区切っていますが、つなぎ目が分からないのもポイント。

縁側のような、開放感のあるカウンターテーブルになりました。

足元をゆったりさせるべく、オリジナルの金物をつくって壁に固定。

農作業リヤカーをハックした、受付カウンター

普段は来客時の受付カウンターとして使用し、時にはイベントにも使用できるように「移動できる」カウンターにしてほしいとのご要望。
本件のお客様は、農業や畜産を扱う会社ということで、農作業で使用していた古いリヤカーを改造し、それを可動式受付カウンターとしました。ここでもフローリング材を活用。

フレームは、かつで農作業で使われていたリヤカー。そこにすっぽりハマる箱を制作。

DMやフライヤーが収納できる部分。

フローリングの「サネ」の溝に差し込むことで収納できるようになっています。

フローリング材にUVプリントを施した看板。

イベント時にも活躍しそうなカウンターになりました!

課題をクリエイティブの力で解決し、新しい価値を与えるには?

冒頭でも触れたように、国産の木の多くは、曲がっていたり、細かったり、節が多かったり、細かったりと、家具には向いていないとされる木です。一定の品質で大量に供給可能な輸入材に頼る傾向となった結果、国土の7割を超える森林の資源が活用されないままとなっています。

今回提案した家具は、そんな小さな木でもたくさん集まれば大きな木になれるんじゃないか、という所からスタートしました。結果として、その方法でしか出せない独自の表現や機能を見出すことができました。さらに、従来よりも大幅に軽量化することができたり、原価コストが削減できたりなど、思わぬ問題解決効果にも繋がりました。

私達ヒダクマのミッションは、そんな使えない木とされる素材をクリエイテイブな視点で見つめ直し、資源として活用。そして新しいプロダクトや価値を生み出すこと。その可能性はまだまだ至るところに潜んでいそうです。

飛騨で、あなたのアイデアを形にしてみませんか?

ヒダクマでは、住宅やオフィス、展示スペースなどのインテリア空間の家具の製作を承っています。取り扱う樹種は40種類以上。用途や設計に応じて適切な素材を探すお手伝いも行います。素材サンプルやお見積りなど、お気軽にご相談ください。

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